テクノラティの人々とDinner。「なぜ日本のブロガーはPingをあまりしないの?」という質問。
「Pingをどう使うか議論が盛り上がった後に、ブログを始めた人が多いから」、「そもそもPingという言葉になじみが無い」、「皆に読んでもらいたい、とはそれほど思っていない」、「昼はブログ、夜はMixiみたいな感じ」
などなど、色々な意見があったのですが、USのエンジニアな人が「クローズドな環境で、情報を公開して何か意味があるの?」という点で、いまいち合点がいかない風でした。
その流れで、VP Engineeringな方が、こういう風に言っていて、なるほどそういう見方もあったのかと。
「オープンで無いプロプライエタリなソフトを使ったり、書いたりするエンジニアは、特に小さなスタートアップ・ベンチャーではリスク要因になるんだよ。あるエンジニアが急に会社をやめたりしたときに、オープンなソフト、コンポーネント・モジュールで開発がされていれば、新しく担当になった人が、最小限の時間で状況を把握して、開発を継続できるから。」
つまり、オープンなソースコード、アーキテクチャに精通しているエンジニアを採用することは、企業側にとっては、ある種の保険になるということ。特にスタートアップの小さな企業では、社内の情報共有インフラなどは、リソース配分としてはどうしても優先度が低くなる。なのでその部分をある程度、インターネット上のオープンな環境での情報共有、技術共有に依存するのがコスト削減と同時に、組織の安定にもつながる。
逆に個人のエンジニアとして考えると、自分がどれだけオープンなソフトウェア、技術にコミットできるかを示せることは、職を得るために明らかにプラスになるわけですね。そこには、もちろんブログ等で自分から積極的に情報をシェアしようとすることも含まれます。
USでは、IBMやSUNのような大企業でも、社員ブログを推進しようとする動きも最近見られるけれど、単にブログブームのように捉えていると、ベースにあるこういうアイデアを見逃す可能性もあるな〜とちょっと思いました。
ちょうどIBMが大規模に社員ブログを始めるという記事もありました。ここでも明確に、「社員ブログはコストを削減する」と書かれています。情報統制や管理でコストが増す、という考えとは対局にありますね。
というわけで、皆さんブログを書いたらPingをしましょう(笑)
Technorati : PING設定に関して
※追記
以下の記事を追加しました。
オープンな基盤の上に創られるシステムとは
書くところまではOKでも、コミュニケートして欲しくない場合もあるのですよ。いつのまにか職場に伝わって馘首とか。
投稿情報: とおりすがり | 2005年5 月15日 (日) 00:16