アフリカ旅行 道端にライオンが寝転がる より続く
道端のライオンを横目に通り過ぎてから数百メートル走ると、今度は道路の右側、50mほど入った場所にライオンの群れ。サファリカーのドライバーが、土の道路からセレンゲティの草原へと、ゆっくり車を乗り入れる。10頭以上の群れの真ん中へ。
車のエンジンを止めると、そよ風の音も聞こえない、強い太陽の日差しだけが降りそそぐ草の上。ライオンは、浅い呼吸でわずかに胸を動かしながら、静かに午後を寝そべっている。
突然、一頭のメスライオンが立ち上がると、力強い足取りで大地を踏みしめながら、一目で群れのボスだとわかる体重200Kgはありそうなオスに歩み寄り、右手で顔を一発バシリ。ケンカを売っているわけではなく、敬意を表すための仕草らしい。
そのほかは大した動きも無く、思い思いの方向を眺めているだけだったけれど、長閑な草原のそこだけは、静かな緊張感に満たされていた。
最近のコメント