舗装された道路も、ンゴロンゴロ保護区のゲートまで。ゲートを越えると、うっそうとした雨上がりのジャングル。なんとか車がすれ違えるぐらいの道幅で、くねくねと曲がりくねった山道を登り始める。
後続の車と無線で話していたサイードいわく、Ngorongoroクレーターの中に入る道が16:00で閉まるようで、結構急がなくてはいけないらしい。泥を跳ね飛ばしながら、ラリー気分で40分ほどドライブ。なんとかギリギリ16:00、3分前に到着。デニスが門番のマサイの老人と、なにやら交渉しているよう。もしかして間に合わなかった?と思ったら、門番どもが早くも酒盛りを始めていて、酔っ払い相手に、話を通すのが大変だったらしい。何はともあれ、クレーターの中には降りていけそうだ。
ンゴロンゴロ保護区( Ngorongoro Conservation Area )は、クレーターハイランドと呼ばれる広大な生態系の一部で、広さは8300平方Km。富士山なみの標高を持つLoomalalasin Peak(3648m)など、大きな丘陵がいくつも点在し、その幾つかが火山活動によって崩壊。巨大なクレーターがいくつも形成され、ンゴロンゴロ・クレーターはその中でも世界最大のカルデラとされている。
その直径は、なんと20Km。クレータの上部(標高2200メートル)から底までは、標高差で500メートル。切り立った斜面を、ジグザクに刻み付けられた登坂路を利用してジープで下りていく。クレーターの斜面があまりにも急なので、象などの野生動物も、同じ道を使うらしい。
雨上がりのひんやりとした空気の中、クレーターの底まで下りてくると、ひっそりと静かな平原が広がっている。聞こえるのは、車のタイヤが砂利道を踏み拉く音ぐらい。
ナショナル・ジオグラフィック・チャンネルで見た、Ngorongoroクレーターのドキュメンタリーの野生動物は、はたしでどのくらいの距離感で目の前に現れるのか?オープンになったジープの天井に上り、周囲を見回す。ガイドのデニスも、動物の気配に耳を側だてているようだ。
はじめは小さな鳥。そして遠くにシマウマ、水牛、こんどは近くに。といった感じで、ポツポツとまばらながらに、しかし確実に野生動物の数は増えてくる。
おっとトムソン・ガゼル( Thomson's Gazelle )が出現。
尻尾を高く、振りふり歩くWarthog(左)はかなり愛嬌がある。右はBlue Wildebeest。
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